第122回 危機管理(9.明日のエネルギー戦略3)
2011年6月6日(月)
今世論は自然ネンルギー主体の発電エネルギーを選択しようとしている人が多くなりかけている。
しかし、その副作用を深く考えている人は少数派である。そこで、敢えて危険予知的にその副作用を考えてみよう。
自然エネルギー使用による電力価格を表にしてみよう。
各発電エネルギーの利用割合と価格
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2011現状 |
2020予想 |
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||||
№ |
種別 |
資源 |
価格単価 |
資源利用割合 |
単価×資源利用割合 |
価格単価 |
資源利用割合 |
単価×資源利用割合 |
備考 |
1 |
原子力 |
原子力 |
5.5 |
29 |
1.595 |
7 |
20 |
1.4 |
2020年は |
2 |
核融合 |
5 |
0 |
0 |
5 |
0 |
0 |
|
|
3 |
化石燃料 |
石油 |
17 |
8 |
1.36 |
20 |
10 |
2 |
輸入資源20%アップ |
4 |
LNG |
7 |
29 |
2.03 |
9 |
25 |
2.25 |
輸入資源20%アップ |
|
5 |
石炭 |
8 |
25 |
2 |
9 |
20 |
1.8 |
輸入資源20%アップ |
|
6 |
5 |
0 |
0 |
5 |
0 |
0 |
|
||
7 |
自然エネルギー |
風力 |
13 |
|
0 |
13 |
2 |
0.26 |
|
8 |
水力 |
11 |
8 |
0.88 |
11 |
8 |
0.88 |
|
|
9 |
太陽光 |
46 |
1 |
0.46 |
30 |
11 |
3.3 |
費用35%減少 |
|
10 |
太陽熱 |
12 |
|
0 |
12 |
1 |
0.12 |
|
|
|
波力 |
12 |
|
0 |
12 |
1 |
0.12 |
|
|
11 |
地熱 |
12 |
|
0 |
12 |
2 |
0.24 |
|
|
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注釈 |
↑ |
2010年 |
8.325 |
↑ 予想単価 |
2020年 |
12.37 |
電気料金上昇率1.49倍 |
(1)原子力減少自然エネルギー増加による電気料金の変化
10年後には、原子力発電が29%から20%に減少し、自然エネルギーが増加すると見て、
資源利用割を合風力発電2%、太陽光発電11%、太陽熱1%波力1%、地熱2%として計算した。
電気料金上昇率は約1.5倍となっている。
自然エネルギーを育てることは賛成だとして、利用者にかかる電気料金の値上がり額を知っている人は少ない。
値上がりは電力会社が何とかするだろうと思っている方もいるだろうが、値上がり費用は電力の売り上げから考えると、
年に数兆円単位の費用の差であるから経営努力ではどうにもならない金額である。
更に、自然エネルギーを買い取りは、現状電力会社が割高で買い取りを行っている。この費用は原子力、
石炭等比較的割安な原料の利益を当てていることになる。
原子力発電の割合が減れば割安な自然エネルギー電力の買取は難しくなってくる。
(2)対策としての原子力発電の安全性強化
車には不具合があればリコールを重ね安全性が強化されてきた。ロケット技術も失敗を重ね、人を乗せられる位の信頼性を勝ち取った。
原子力発電技術にはリベンジは無いのか、一度これ以上の安全性確保は無い位の安全性を確保した技術をメーカー電力会社は見せてほしい。
利用者はわがままである。経費など考えていない。ただ感覚的に安全性と、適正価格を望んでいる。
☆♪――――――♪
編集後記
いま、日本の政治は混迷を深めている。与野党力を合わせ難局に立ち向かう意識が少ないように思われる。
不信任案が提出されたが何を問題にして不信任としているのかハッキリしない。震災対応を問題にしているが問題点の具体性が無い。
人を批判するときは具体的に何が悪いかをハッキリさせ改善を協力して行うのが先である。
批判ばかりで建設的意見が少ないようでは誰が総理になっても短命で、諸外国から憂いの声が聞こえてきそうである。
マスコミやテレビ出演する解説者も同様批判的な論評が多いが、
批判的記事を書く場合悪い点とそれに代わるよい具体的方法の提案が出来て初めて記事の重みが出てくるのである。
批判をしておけば記事になると言うのでは読者視聴者離れは治まらない。マスコミも危機的状態である。
☆♪――――――♪
今日の外来語言い換え辞典 (国立国語研究所外来語言い換え提案引用)
ビジョン<展望> 全体 ★★★☆ 60歳以上 ★★☆☆
意味
将来,望まれるものとして,心に描く展望
使用例
株安の根底には,21世紀の日本経済へのビジョン【展望】が,まだ,明確でないという問題がある。
その他の言換え語例
<画面>
要望問い合わせ他
作成2011.06.06
更新2011.06.06
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