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明日の為の経済ビジネス情報


第152回 迫るエネルギー危機

2012年2月13日(月)

1.再生可能エネルギーの課題
太陽光、太陽熱、風力発電はまだまだベースロードとしての発電量を確保できない、地熱発電、水力発電なども建設するとなると立地の難しさが直ぐには建設できるものではない。立地を要する発電形態はいざ建設となると建設反対により思うように行かないのが今の日本である。長期的取り組みが必要である。
2.化石燃料主体による発電に移行するデメリット
原発導入を決めたアラブ首長国連邦(UAE)や導入を計画するサウジアラビアなど、水よりガソリンの方が安い国々でも、原発建設を急ぐのはなぜだろうか。
売り物の石油を将来に亘り少しでも長く確保しておくのが狙いである。今、資源の無い日本が化石燃料に頼るのはあまりにも場当たり的である。
 ホルムズ海峡封鎖により日本の輸入原油の85%、さらに、LNGは、カタール、UAE(アラブ首長国連邦)の2国で世界のLNG貿易の30%弱を担っている。
危機管理上、輸入化石燃料にできる限り頼らない方策を取ることが望ましい。
原子力を化石燃料での発電に置き換えると年間3兆円もの輸入費用が要る、原子力に代わる有力なベースロード発電は無い。
さらに、原子力発電の保守費用は原子力発電が一定以上稼動して売り上げより手当てしていると考えられ、原子力発電が一定以上停止すれば、原子力発電の保守費用は無駄な支出でそのまま赤字となり電力会社の経費節減等で補いきれない大きな負債になる。
オイルショックにより化石燃料の確保の難しさを思い知らされ、国策として1970年代以降推進してきた原子力発電、国民も電力料金低減としてメリットを受けてきている。電力会社は営利企業として原子力停止により赤字は許されないので、原子力の保守費用、化石燃料の輸入費用は電気料金として上乗せされる可能性が高い。年間3兆円プラス保守費用の赤字を補填するのは国民であることを忘れてはならない。
大きな赤字決算になると、効率のよい火力発電を建設する余力も無くなり電力会社の倒産につながり、安定したエネルギー供給に問題が生じる事態になりかねない。
このようなエネルギー危機を総合的に論評しているマスコミも少なく、エネルギー関係と経済を総合的に考察できる人材が居ないのか、批判一辺倒の記事が多い。今後を考えた建設的な考え方が必要である。国民も他人事(電力会社の責任)では済まない事態と言える。
3.エネルギーのベストミックス
 今後の電力の安定供給に向けて発電エネルギーの評価と推進を考えていかなければならない。
ある一つの発電エネルギーについて欠陥が現れたからといってそれを悪者にして排除してしまって物事が解決するものでもない。発電方式にはそれぞれ絶対的な優位性は無い、どれもメリットデメリットがあり、冷静な評価が必要である。また電力エネルギーにおいては多くのエネルギーを使い合わせることが資源高騰、資源枯渇、安全保障等の危機回避に繋がるのである。
原子力エネルギーにおいては安全面で問題が出たが、技術的に改善できない問題ではない。危険予知的取り組みと技術改善により高度な安全を確保し前へ進むべきである。技術の進歩とは撤退ではなく前進から生まれるのである。
さらに、水力発電、地熱発電等の再生可能エネルギーおよび国産エネルギーを可能な限り推進するのが望ましいが、再生可能エネルギーの効率化、及び国産エネルギーであるメタンハイドレートの実用化が今すぐ出来る話ではない。技術の進歩を見ながらエネルギーのベストミックスを構築していく必要がある。
短期的に言えば、原子力の安全を確保しつつ早期に再稼動を行う必要がある。
☆♪――――――♪
編集後記
 今冬、寒さ厳しい時期になり、インフルエンザも流行しだし、学級閉鎖や電車などでマスクをしているサラリーマンを多く見かけるようになりました。
それに、冬に多いノロウイルスの感染のニュースも聞かれるようになりました。節電の影響により寒さ一層厳しく感じておられる方もおられるのではないでしょうか。
エネルギー問題冷静な判断で早期再スタートできるよう願いたいものです。
では、次回お楽しみに!
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今日の外来語言い換え辞典 (国立国語研究所外来語言い換え提案引用)
モラルハザード<倫理崩壊> 全体 ★☆☆☆ 60歳以上 ★☆☆☆
意味
 倫理観や道徳的節度がなくなり,社会的な責任を果たさないこと
使用例
 少年たちによる殺人事件の多発,モラルハザード【倫理崩壊】が叫ばれる大人社会,自己中心性の肥大化など社会病理現象があらわになっている。
<倫理欠如・倫理の欠如>

要望問い合わせ他

作成2012.02.12
更新2012.01.13
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