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明日の為の経済ビジネス情報


第157回 発送電分離の課題

2012年7月9日(月)

発送電分離を考える場合、通信の様に情報だけを流すのであれば分かりやすいが、
電気エネルギーという発電を伴い安定供給を保障している現状以上の組織構成を作り出すのは難しい課題が多い。
電気料金下げを狙って各国実施された時期もあったが、発送電分離を海外の例で見ると、電力料金高騰、電力安定供給で失敗をしている場合が多い。
発送電分離を行うとすれば下記前提条件が課題である。

電力供給の前提4条件
1.安定供給が保障されること
(1)電力需要のピーク時を含め電力重要をリアルタイムに把握し需要に応じた電力量を安定して供給できること。
(2)原子力燃料は容積が少なく長期に渡り発電することが出来る。
(3)LNGを燃料とする発電方式、揚水水力発電等、ピーク時緊急発電できる発電方式を担保しておくことは不可欠である。
2.エネルギー安全保障上、燃料が滞ることが無い事
エネルギー安全保障上、燃料の供給が短期間でも滞ることが無い事
(1)備蓄が可能であるか国産燃料である事
(2)産油国の政治情勢による燃料清算中断、燃料輸送時海上封鎖等よる輸送できない事態、パイプライン停止等、
を避け出来る限り国産燃料を使用し安全保障上問題が無いこと
3.CO2排出量が可能な限り少ないこと
 石油、LNG、化石燃料に頼る発電方式を極力避けるべき
4. ベストミックスを考えた電力発電方式
上記1~3の条件を踏まえ、発電方式の選択に当たり、現在から未来に渡り、ベストミックスを考えた電力発電方式を時代の変化に応じ構築できる。
(1)電力料金が安価であること
 ・化石燃料は長期大量購入契約すると安価で燃料購入できる傾向がある。
 化石燃料一括購入等時代に応じた燃料の購入の制度の構築が不可欠である。
(2)技術進歩や国際情勢の変化等時代の変化に対応できる発電方式。
 ・発電方式の効率化の技術進歩により効率的な発電方式は年々変化している。
価格や技術の変化に対応した発電方式を優先的に採用された発電方式へ移行できる。
(3)ベースロードとしての原子力発電は不可欠
 ・大容量かつ比較的安価で発電できる原子力発電は、現時点では安全性を確保した上ではずす事は出来ない。
 ベストミックスでベースロードとしての役割は重要である。
(4)膨大な財政赤字を抱える日本、資源の無い日本、輸入燃料の使用は極力避けたい
 ・膨大な財政赤字を抱える日本、資源の無い日本にとって、出来る限り、LNG、石油等、
比較的高価格な輸入燃料に頼らない発電方式を採用することは、不可欠であり、
国産エネルギーである地熱発電、メタンハイドレート等の開発が望まれ、将来ベストミックスに構成されるべきである。

総論
発送電分離を考える場合、上記課題がクリアーされていないと、安定供給面で支障が出て、価格面でも逆に電力料金高騰になりかねない。
海外の例でも電力料金高騰、停電の頻発など失敗している例も多い。
発送電分離、あるいは電力自由化の大失敗の一例として、2001年前後のアメリカ・カリフォルニア州での電力危機が挙げられ、カリフォルニア州は去年日本が行ったような計画停電にまで追い込まれていた。
こういった同じ様な失敗は、過去の例があるゆえに、余計に許されない。
現状の良いところ(無停電安定供給、価格安定)を継承しつつ、新規発電業者も参入しやすくする様な方式を構築することは、難度の高い作業である。
☆♪――――――♪
編集後記
 もうすぐ梅雨明けの時期が近づいてまいりました。梅雨が明ければ夏本番今年の夏はオリンピックなど話題が多い。
電力が安定供給され、停電がない事を祈ります。
☆♪――――――♪
今日の外来語言い換え辞典 (国立国語研究所外来語言い換え提案引用)
リアルタイム<即時> 全体 ★★★☆ 60歳以上 ★★☆☆
意味
 二つの事柄の間に,時間のずれがないこと
使用例
 通信衛星の利用によって運搬処理車の位置など廃棄物の処理状況をリアルタイム【即時】に把握できるため,不法投棄の防止にもつながるという。
その他の言い換え
<同時・同時進行・実時間>


要望問い合わせ他

作成2012.07.09
更新2012.07.09
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